最初にクラスのようなものを選ぶ項目があるが、それぞれどういう意味があるのか分からないのでとりあえずMercenaryを選ぶ。主人公のコールサインを決めてゲームスタート。
プレイヤーはライセンスを取得したばかりの新人MercenaryとしてSapphire星に到着したところから始まる。
が、この時点で特に背景の説明などはない。「ストーリーは自分で作ってね」というフリーローミングに特化したゲーム性であることを予感させる。
軌道ステーション。手前の小さいのが自分の宇宙船。視点は主観でやった方が雰囲気出るかな。
ステーションとのドッキングや着陸などは特別な操作は必要としない。指定のエリアに全速力で突っ込めば相手がトラクタービームで自動的に接続してくれるお手軽さだ。
ほっと一息というところで"独立傭兵ギルド"なるところからメッセージが届く。
「ウチのギルドにはいい儲け話がいっぱいあるよ。それなりの実力を見せてくれれば仲間に入れてあげるよ。興味があったらNewHope星まで来てね」だそうな。
NewHope星ってどこや…。
さっそくマップを広げて確認。Sapphireからは3セクター程離れた位置にある惑星らしい。
勢力図を見るとSapphireは最も人口の多いエリア中心部にあることが分かる。NewHopeはどうやらSapphire星系の惑星のひとつという位置づけらしい。プレイヤーが移動可能な範囲はかなり広そうだ。
このゲームではジャンプドライブシステムにより、好きな時に好きな場所へワープ移動することが可能となっている。但し初期状態で搭載しているモジュールでは1セクターまでのワープしか出来ないので惑星間の移動はワープを繰り返さなければならない。
このジャンプドライブはエネルギーを消費するものの短時間で自動回復するため実質無限に使用可能。
移動距離が伸びる上位モジュールの値段はそれほど高くはないので面倒に感じるなら早めにアップグレードしてしまってもいいだろう。
またジャンプドライブとは別に行き先固定のスペースゲートも配置されている。超長距離の移動にはこれを利用するのがよさそうだ。
ジャンプドライブを繰り返してやってきましたNewHope。
このゲームでは惑星へ降下することが可能という特徴がある。地上では天候がダイナミックに変化するらしいが、これにはまだお目にかかっていない。
ただ、軽く見た感じでは地上にはステーションがいくつかある程度、なので採掘やアイテム探索くらいしか出来ることはないかもしれない。ひとまず雰囲気重視のおまけ要素と捉えておく。
惑星の重力圏に近づくとアラートが表示される。スピードを上げすぎると大気との摩擦で機体が爆散してしまうので注意が必要だ。ジャンプドライブは一時的に高速状態になるので直接惑星上と宇宙空間をワープ移動することはできない。
ジャンプドライブ時は他にも前方に障害物がないことを常に確認する癖をつけておかないとうっかり小惑星に突っ込んでしまう、なんてこともしばしばである。
地表のステーションに到着するとギルドから腕試しのミッションが提示される。
最初のミッションは軌道上の宇宙船とランデブーして貨物を受け取ること。これをクリアすると次々にレース、ソーラーパネルの掃除...と、ゲーム中で請け負うことが出来る基本的なミッションが提示されていく。ここはメインクエストをこなしていく事でゲームの基本的な流れが分かるように構成されているようだ。
ちなみに、このゲームでは自機の挙動に重力や慣性の要素がしっかり反映されるため、操作そのものに慣れるまで時間がかかるかもしれない。
先述のレースミッションなどはクリアするまで結局10回くらいトライする羽目になった。3Dであることを意識してローリングを上手く使うことがコツ、のような気がする…。
いくつかミッションをこなしたら手に入った報酬を利用して船の改造を試してみる。
船は基本フレームをベースにいくつかのパーツを組み合わせて構成されているが、各パーツは大きさや位置を自由に変更することができるので自分好みの外観にカスタマイズできるのが魅力的。
その他、船員を雇ったり生産施設を作成することもできるようになるらしいが、この時点ではどういうシステムなのかはまったく分からない。
燃料タンクを大きめに、縦に厚みのあるずんぐり体形にしてみた。序盤は少しかっこ悪いくらいが丁度いい。
とりあえずさわりだけやってみた感じでは悪くないと思う。
導入はすんなりと、といかないまでも分かりやすく構成されているし、チュートリアルが存在する点もとっつき易さに大きく寄与している。マニュアル読まない病の人にも安心設計だ。
行えるアクションも殆ど自動化されているため、英語さえ読めれば操作方法そのもので躓くことも少ないだろう。
ただこの点については、逆にシンプル過ぎるような印象も受ける。シミュレーションというものはプレイヤーがやるべき事が単純化されていくほど"やらされている"感が強くなってくる。かといってプレイアビリティが下がるとモチベーションも下がるのでバランスは難しいところかもしれないが。
少なくともX3と比べると、なんでも出来てしまう底知れない奥深さのようなものははあまり感じられない。
ストーリー性が希薄なため、プレイを継続するためには序盤から、プレイヤー自身が目的を見つけなければならない。
この後どうなるか分からないが、少なくともここまではメインクエストもチュートリアルの延長であり、典型的なお使いミッションが続く。ただ宇宙空間を自由に飛び回れるだけで楽しい!というのでもない限り、フリーローミングタイプのゲームに耐性がないと何が面白いのかわからず早々に投げてしまうことになりそうだ。
このテのゲームではお決まりのパターンだが、最終的にどういう事がどういうレベルでどうやったら出来るのか、が初見でまったくわからないので、順を追って一つ一つ手探りで理解していかなければならない。
必然的にプレイヤーが"ゲームの中で何がしたいか"を見つけ出すまでに相応の時間が必要となり、やり込んでみるまで面白さが見えてこない構造になってしまうのだ。
グラフィックが一世代前のクオリティなのも弱点と言える。オープンワールド系のゲームの魅力はその世界への没入感が味わえることが重要だが、X3のような大作が既にあることを考えると目新しさは半減してしまっている感が否めない。
ちなみに自分はX3をプレイした時は結局、出来ること多過ぎ!操作複雑過ぎ!というのとストーリーにすら置いてけぼりくらって挫折。自機を操作して宇宙をさまよい、ちょこちょこ海賊退治したり鉱石を掘ったりしながら風景とBGMに浸るだけで満足してしまった経緯がある。
そのレベルでプレイすることを前提に考えると、Evochron MercenaryはX3と比較して圧倒的に入りやすく、手軽に雰囲気を楽しめる作りになっている。
トライ&エラーでゲームの仕様を理解しながら究めていくには時間も気力もないし、ちょっとだけ宇宙生活の雰囲気を楽しめれば十分なんだけど。というニーズには応えられる内容になっているのは間違いない。
とりあえず何かの片手間にでも進めてみようかな。